《労務コンサルティング》とは、社内に働きやすい労働環境を作って、組織の士気を上げるとともに、社員の定着率を向上させる形で、“人”にも“経営”にもメリットをもたらすための検討と施策作りの総体です。
「よくお受けするご相談例」を以下に挙げています。人事労務課題は、普段は考える時間をなかなか持ちにくいテーマかも知れません。しかし、課題が現実になってからでは対応が複雑化してしまうケースが少なくありません。そのため、一定の準備として、まずは様々な相談例をご参照いただき、人事労務課題のある程度のイメージを形成していただきたく、お勧めいたします。
よくお受けするご相談例
最近よくお受けするのがこんなご相談です。
- 後継者がいないので、事業売却を考えている。人事労務デューデリジェンスをしてほしい。
- 採用広告を出しても応募がない。採用コストが高くなる一方だ。
- 入社3か月の社員が医師の診断書を持ってきて、会社を休みたいと言ってきた。
- テレワークを導入したが、今のままの労働時間制や労働時間管理のやり方でよいか不安だ。
従来より《社員の退職》に関してのご相談は少なくありません。
- 退職した社員から「未払い残業代お支払いのお願い」の手紙が届いた。
- 退職代行会社から突然連絡が来た。
- 退職した社員の顧客情報持ち出し(疑惑)に対し、経営者としてどう対処すべきか?
- 従業員出身の取締役が退任した時、役員退職慰労金規程に基づいて役員退職慰労金を支払うと巨額の負担になってしまう。
また給与や退職金に関するご相談もしばしばお受けします。
- わが社の賃金水準はどうなのか?
- 物価や最低賃金が上昇している。昇給はどうしたらよいか?
- パートや再雇用者がいる中で「同一労働・同一賃金」にどう対応すればよいか?
- 給与で、個人の業績や貢献に見合う部分と、生活の維持向上に必要な部分(家族手当・住宅手当)のバランスのとり方を知りたい。
- コンサルタント会社に人事制度をお願いしたが、運用が難しく、結局、使っていないで困っている。
- 定年延長の中で、現状の退職金制度を維持すべきかどうか?
最近、特に急増したと感じるご相談は以下の通りです。
- 社員からハラスメントの相談を受けたが、どう対応すればよいか?
- うつ病の社員へのケアや、職場復帰に際する注意点を知りたい。
- 後継者に引き継ぐ前に就業規則、人事制度を整備したい。
- インターネットに会社の情報を公開する社員には、どんな対処ができるのか?
- 社員に副業を認める際には、何に留意すべきか?
人事労務課題に関してお迷いの際には、労務コンサルティングをお受けになることをお勧めいたします。
労務コンサルティング実施手順
労務コンサルティングの実施手順をご案内いたします。原則的なフローは以下のとおりですが、御社のご希望に応じて順番を組み替えたり、あるいは項目を追加(または削除)することが可能です。事前ご相談の際に、ご遠慮なくご要望をお聞かせください。
なお以下の《標準的なフロー》の場合、約6ヵ月間で御社の経営方針と現状に適合した労務管理の仕組みが完成する見込みです。
- STEP1: 事前準備・調査 (ご提出いただく資料)
- まずは、必要に応じて、たとえば以下のような書類を拝見させていただきます。
国家資格者として、お預かりした資料は厳重に管理すると共に秘密は厳守いたします。
・社員名簿
・給料明細
・現在の社内規程一式コピー
- STEP2: 現状課題やご要望ヒアリング調査
- 上記《書類》上に表れる問題点や改善すべき点をベースとしながら、《書類》だけでは把握できない《運用上》の問題等についても、お伺いいたします。
その際、労務管理に関して、お困りごとや気がかりなこと、あるいは過去にトラブル等に関しましても、今後のご希望と共に、お聞かせいただきます。
- STEP3: 就業規則本則作成
- 上記2つのステップを踏まえ、まずは《労務管理方針》をご提案いたします。その際には、ただ《方針》だけのご提言に留まらず、その方針を《就業規則》等に落とし込む方法や、運用上必要になる《手続き的内容》についても、具体的にご提示いたします。
なお就業規則では、法律に反することは定めることができません。予めご了承ください。
- STEP4: 賃金規程作成
- 更に必要な場合は、賃金規程の作成や見直しを行います。特に「同一労働同一賃金対応」や「高齢社員の処遇」等につき、改善点がございましたらご提案いたします。
- STEP5: 個人情報保護規程作成やその他のリスク管理方針作成
- 御社が入手される顧客情報などの《個人情報》などに関し、社内で十分な保護がなされるよう、必要に応じて制度や管理方法をご提案いたします。また、通勤途上の社員の交通事故など、その他の《労務リスク》についても、ご相談に応じながら、実践的な管理方法をご提案いたします。
- STEP6: 営業機密管理規程作成
- 顧客などの《個人情報》以外にも社員が社外に持ち出してはならない情報があります。それは御社のノウハウや技術に関する《社外厳秘》事項です。こうした《知的財産》についても、実践的な防衛策を講じられることをお勧めしています。
- STEP7: 育児・介護休業規程作成
- 現在の法律では、企業規模を問わず、社員が希望すれば育児休業を許可することが事業主に義務付けられています。一方で、育児休業制度を積極的に導入する企業は助成金の対象にもなりますので、対象となる助成金活用を絡めた《制度運用法》をご提案いたします。
- STEP8: パートタイマー就業規則作成
- パート社員がいるにもかかわらず、パート社員用の就業規則を設けていない場合、自動的にパート社員にも正社員用の就業規則が適用され、思わぬ不都合が生じるケースがあります。パート社員にはパート社員専用の就業規則を設けることをお勧めいたします。
- STEP9: 社内説明会実施・運用マニュアル作成
- 適切な労務管理を実施するには、申し上げるまでもなく、単に各種規程を作っただけでは、十分ではありません。労務管理の方針や、各種規程をベースとした実務的な運用方法等について、特に人事・労務の担当者を中心として、詳しい説明会を実施しています。更に、ご希望に応じて、運用マニュアルの作成につきましてもご支援させていただきます。
問題点が明確でない場合や、現状の問題点を積極的にお探しになりたい場合は、《無料簡易診断》をお勧めいたします。
簡易診断(無料)のご案内
無料簡易診断をお勧めするのは、実際に簡易診断を受けられた経営者の皆様から、次のような《ご感想》を頂くケースがあるからです。
A社長のケース(製造業:従業員数110名)
社内の活気が今一つで、社員の定着率も悪く、『このままではいけない』とは感じていたが、何が問題なのか、よく分からなかった。《診断》の中で、問題点がはっきりして来て、対応策を考えやすくなった。その分、悩むだけという《時間のムダ》が省けたように思う。
B社長のケース(IT事業:従業員数35名)
うちは組織も小さいし、組織運営に、特に問題は感じていなかった。しかし《診断》を受けてみて、既に様々な《懸念が存在》していることが分かった。大きなトラブルになる前に、早期に対策に取り組むことができてよかった。
C社長のケース(サービス業:従業員数60名)
最初に簡易診断を受けておくと、対策を検討する《段取り》のようなものをイメージしやすくなるため、落ち着いて考えられる。もちろん、実際の対策検討段階では、《診断》の際に予想がつかなかった事柄も出るが、それでも右往左往してしまうことはないという気がしている。
簡易診断の基本的な手順
簡易診断は、面談の上、基本的には以下のような手順で進めさせていただいています。もちろん、進め方自体のご相談にも応じます。また、《簡易診断》を通してお預かりした情報は、対第三者厳秘として、厳重に管理いたします。
- ご提出頂く資料(ご面談時でもご面談前後でも構いません。)
- まずは、必要に応じて、たとえば以下のような書類を拝見させていただきます。国家資格者として、お預かりした資料は厳重に管理すると共に秘密はお守りします。
・社員名簿
・給料明細
・現在の社内規程一式コピー
・その他ご質問させていただくことがあります。
- 診断結果レポートをご提出いたします
- お預かりした書類を拝見した上で、
・規則や制度の不備から、将来トラブルが起きそうな事項
について、特に緊急度の高いと思われるものから順に、ご指摘事項をとりまとめた診断レポートをご提出させていただきます。(ここまでは無料)
- その後のご契約方式等のご案内
- ご契約方法は、以下の2つの方式よりご選択いただけます。
1)労務コンサルティングのみ実施するご契約方式
2)顧問契約の締結した上で労務コンサルティングを実施するご契約方式